睡眠時間は、生涯のうちの1/3を占める大切な時間。
とはいいながら、仕事が忙しいと睡眠時間を削ってしまうし、スマホでYouTubeを見たりゲームをしてついつい夜更かししたり…。
慢性的な寝不足になっているなら、それは問題かも…。
睡眠不足のときの脳をスキャンしてみると、見たり聞いたりした情報が入る前頭葉の一部が働くのをやめて、これまで働いていなかった部分が勝手に動き出している、めちゃくちゃな状態になっています。
睡眠不足だと、情報がうまく頭に入らず、判断力が鈍ってしまうのはこのためです。
これでは、ミスや失敗をしてしまいます。
睡眠中は脳の掃除が行なわれています。掃除しないまま毎日使うならどうなるか、結果はあきらかですね。
起きている間は、脳を絶えず使っている状態。
いってみれば、パーティーを開いている部屋のようなもの。
睡眠している間に、部屋の掃除が行なわれます。
でも、掃除を十分に行わないうちに、またパーティーが開催されていくと、部屋の中はごちゃごちゃになってしまいます。
2014年の研究によれば、睡眠時間が短くなると、脳の老化が早まっていくことが分かりました。
つまり、睡眠不足は、脳を委縮させ、アルツハイマーの危険を高めるのです。
「寝るのがもったいない」そう思うのは、やりたいこと、やらなければいけないことがたくさんあるから。
でも、起きている時間を効率よく使うには、睡眠をしっかりとらなくてはいけません。
睡眠不足は脳だけではなく、体にも悪影響を及ぼします。心と体が健康でなければ、起きている時間を充実させるのは難しくなります。
私たちは寝ている間、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返します。
ノンレム睡眠中は脳は完全に休んでいます。
だから、ノンレム睡眠中に起きると、頭がぼけた状態になるのです。
スッキリ起きて一日の活動をスムーズに始めるには、レム睡眠中に起きるのがポイント。
約90分ずつレム睡眠になりますから、寝付いた時間から逆算して考えると起きるのに最適な時間が分かります。
スマホの睡眠アプリを使えば、レム睡眠のタイミングで起こしてくれるので活用してみるとよいでしょう。
「一日7時間の睡眠が最適」「一日4時間のショートスリーピングの方が体に良い」など、睡眠時間については諸説あります。
ところが、実は何時間寝るべきか、という説にはあまり科学的根拠はありません。
つまり、人によって何時間寝るべきかは違うということです。
自分にとっての最適な睡眠時間を知る方法は簡単。
休みの日、アラームをセットしないで寝てみてください。
家族にも起こさないように伝えましょう。
自然にスッキリ目覚めた時間、それがあなたにとってベターな睡眠時間です。
何回か試してみると、自分に必要な睡眠時間が分かるはずです。